第35回重症心身障害療育学会学術集会 ご挨拶
実行委員長 鳥越 清之
(北九州市立総合療育センター 所長)
第35回重症心身障害療育学会学術集会の開催にあたり、ご挨拶申し上げます。
この度、北九州市で開催される本学術集会に、全国から多数のご参加をいただき誠にありがとうございます。スタッフ一同、心からの感謝と共に歓迎申し上げます。
今回のテーマは「ふれあう大切さを取り戻そう~変化への適応と守るべきもの~」とさせていただきました。新型コロナ感染症で人と人とのコミュニケーションが寸断され、語ることも、触れ合うことも、すべてがいったんリセットされました。感染症法上は 5 類へ移行となり 1 年以上経過していますが、2 類での生活感は今なお一部で引きずっています。頭では理解しつつも、しみついた習慣はなかなか現実移行が難しいようです。そのようなことからも、今回のテーマとして「ふれあう大切さを取り戻そう」とさせていただきました。また、時代の変化とともに障害児ならびに障害者への取り巻く環境も変化しております。また、障害療育ならびに障害医療におきましても様々な課題が生じております。解決策を少しでも施設間で共有したいと考えております。
今回、14 セッションに 69 題の発表を予定しています。また、2 日目には、公益社団法人「難病の子どもとその家族へ夢を」代表理事 大住 力様を講師にお迎えして「一生の仕事が見つかるディズニーの教え」という演題でご講演いただきます。続けて、昨年度、読売療育賞最優秀賞を受賞された神戸医療福祉センター社会福祉士 名越 寛樹氏の受賞講演を予定しています。
1 日目の夜には、意見交換会を企画しています。多くの皆様にご参加いただき、意見交換、交流を行って頂き、ふれあう大切さを取り戻していただければと存じます。
北九州市は、福岡県の北部、関門海峡を隔てて本州に面するまちです。1963 年(昭和 38 年)に、門司、小倉、戸畑、八幡、若松の 5 市による新設合併により誕生しました。政令指定都市という大都市である一方で、波が荒々しい「響灘」、流れが速い「関門海峡」、瀬戸内海の穏やかな「周防灘」と 3 つの海に面し、日本三大カルストのひとつ平尾台や、200 度を超える大パノラマで市内を見渡すことができ、「日本新三大夜景都市」に全国 1 位で認定された皿倉山があるなど、「大都市」と「自然」が共存するまちです。また、竹林面積日本一の本市が誇るブランド筍「合馬のたけのこ」や「小倉発祥焼うどん」、「門司港発祥焼きカレー」、また、美味しくて体にも良い郷土料理「さばやいわしのぬかみそ炊き」など、”うまいもん”もいっぱいです。ぜひ、北九州市をご堪能いただければと思います。
最後に、本学術集会にご協力いただきました方々に厚く御礼申し上げますとともに、ご参加の皆様にとっ
て実り多い会となりますことを期待しております。