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理事長挨拶

第35回重症心身障害療育学会学術集会の開催にあたって

公益社団法人 日本重症心身障害福祉協会

理事長  児玉 和夫

 この学術集会も、研究大会の時期も含めると 35 回目になります。第 1 回は 1990 年 11 月に岡山の旭川荘で開かれました。当時の江草安彦理事長の呼びかけで、かなり急でしたが、54 の演題が集まり、熱心な議論が展開されました。施設に入所している重症心身障害児者への療育の在り方を、関係者が皆で考え合い、紹介し合う貴重な場が生まれたのです。

 この熱意は続き、毎年の開催となり北海道から鹿児島まで私も参加するのが楽しみでした。

 2005 年 10 月の横浜での第 16 回からは、療育学会の学術集会となり今日に至っています。この間施設の数は第 1 回時点での 64 施設から、139 施設へと 2 倍以上に増え、入所している児者も倍以上に増えています。多くの施設では、短期入所や通所事業など地域支援を拡充させてきています。医療度もあがり、ほとんどの施設では人工呼吸器などの超重症児者を多く受け入れています。他方、入所している人たちの個々の生活を尊重し、人権を守り、個別支援を充実させる努力が問われる時代にもなってきました。本学術集会では、毎年のように、この変化にどう対応しているか、という報告がなされ、他の施設と経験を交流してきました。本当に貴重な場に育っていました。

 残念ながら、2020 年の第 31 回大会(島根開催予定)は新型コロナ感染症のために中止となり、第32回(北海道)ではオンデマンドでの開催のみになってしまいました。第 33 回(高知)からようやく会場開催が可能になりましたが、オンデマンド配信の併用でした、昨年の第 34 回(宮城)でやっと全面的な会場開催となりました。この間減少した発表演題数も回復してきています。内容についても、昨年は抄録だけでは判断できなかった濃さと熱意が感じられ、賞の選考にも反映しています。やはり会場に直接集まる意義は大でした。

 ただし、コロナ感染は 5 類移行以後の現在も続いています。皆さま衛生管理には気をつけてください。

 本学術集会を北九州市で開催できるまで、1 年以上前から努力されてこられた、北九州市総合療育センターの鳥越所長をはじめとする皆様、協力施設の方々に御礼申し上げます。

 日本重症心身障害福祉協会理事で学術委員会委員長として会の開催の責を担ってこられた麻生幸三郎先生と、学術委員会委員の方々、ありがとうございました。

 最後になりましたが、今年も引き続き読売光と愛の事業団様にご支援をいただいています。すぐれた発表への賞の贈呈も行うことができます。このご支援のおかげで、この会もここまで継続発展してくることができました。改めて感謝の意をお伝えさせていただきます。